出会って5秒でバトルは良いアニメ制作陣にあたらなかった

出会って5秒でバトルはその安っぽいパロディタイトルとは異なり大変格調の高いバトルマンガである(バトルマンガの格調ってなんだよ、という気もするのはもっともだが)。なぜかというと、他人を信じるということはどういことなのか、主人公は他人を信じるということをどういうことだと見出していくのか、という人間にとっての大問題*1が主人公に立ちはだかるからである(また、格調とかぬきにしても、単純にクオリティが高くやたらと面白いとは思う)。しかし、アニメのクオリティに関しては正直もっと頑張ってほしかった、と思う。なんか全体的に安っぽいな、という印象であったが、あんまりこの話を理解してないスタッフに当たってしまったのかと一番思わされたのはエンディングテーマの歌詞である。クオリティが低いかどうかとかいう問題ではなく(露骨にヒステリックで安っぽい歌詞だとは思っているけどね)、主人公のアキラと正反対の人間について歌っているように感じるのである。エンディングテーマでは大して強くないわがままなプレイヤーの視点で書かれているが、アキラは全く逆でトッププレイヤーなのである。運営に安い文句を言ったりしないし、初回ガチャだとかリセマラだとかにもほとんど頓着しない。一億のプレイヤーの頂点を目指せる存在である。ついでに実況プレイもしなさそうである。歌詞の作者はアキラをよく理解していてあえてそれとは真逆の人間を書いているのである、とも思う人がいるかもしれないが、そうする必要性は筆者はわからない。単に番組スタッフがソシャゲのデスゲームっぽい番組のエンディングの歌詞を用意してくれとエンディングの作者に雑に頼んでできあがった曲、というのが一番ありそうな経緯に思える。まあつまり番組スタッフが一番悪い気がしてならない。と考えてくると、オープニングテーマのタイトルもあんまりあってるとは言えない気がしてくる。アキラはルールに従ってその中で抜群の成績を出すプレイヤーであって、ゲームチェンジャーではない。ゲームチェンジャーというなら運営にバトルをしかけた万年青とか魅音の方がよほどふさわしいと思う(もっともアキラの設定は全て明かされているわけではないので今後の展開次第ではこれは話がちがってくるのだが。まあアニメ放送分に限って言えば筆者の言った通りになっていると思う)。ついでに蛇足だが、ドラゴンボールTのYeah! Break! Care! Break!も歌詞があってない気がしてならない。別に悟空は世界を守るために生まれたつもりねーだろ、かけがえないこの星ゆずれないとも思ってないのでは?と思えて仕方ない。

*1:くどいけれども俺ガイルはそこを最後微妙、と言うより良くない方向にしてしまった、と筆者は思う。結でどうなっているかは知らない